研究概要
ケトン体は、グルコース不足時に重要なエネルギー源として肝臓で主に産生され、肝外組織に取り込まれて利用されます。この産生がうまく行かないと低血糖を主症状とするケトン体産生障害をきたし、また利用がうまく行かないとケトアシドーシスを主症状とするケトン体利用障害をきたします。これらの疾患を先天性ケトン体代謝異常症と呼んでいます。
ケトン体産生障害
- HMG-CoA合成酵素欠損症
- HMG-CoA リアーゼ欠損症
- 脂肪酸β酸化系酵素欠損症 もここに含まれます。
ケトン体利用障害
- β-ケトチオラーゼ(T2)欠損症
- サクシニル-CoA:3-ケト酸CoAトランスフェラーゼ(SCOT)欠損症
これらの疾患の臨床診断,酵素診断,遺伝子診断とその治療,および関連したケトン体代謝に関する研究を行っています.